転職成功者インタビュー

日亜化学工業株式会社
富田竜也さん(仮名・社内SE) 31歳

妻の夢は、自分の夢。お互いの幸せを求めて、新天地で人生をリスタート!

千葉県出身の富田さんは大学を卒業後、東京でSEとしてキャリアを積んでいた。30歳のとき、徳島県出身のパートナーと結婚。ピアノ講師の奥様には、自宅で教室を開くという夢があり、当初は東京でその夢を実現させるつもりだったという。

だが東京でピアノ教室を開き、運営していくのは容易ではない。悩んでいたところに義母から「徳島で教室を開いたらどうか」という提案を受けた。突然の話に最初は驚いたものの、妻の夢を後押しするために富田さんは徳島への移住・転職を決意した。

これまで培ったITスキルを活かして、徳島を代表する世界的化学メーカーへの転職に成功した富田さんの、転職体験談を紹介しよう。

※本記事の内容は、2021年5月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
1回
活動期間
エントリーから内定まで60日間

転職前

業種
建設業向けシステム開発
職種
SE→研究開発部門
業務内容
建設業向け計測システムの要件定義から設計、開発、運用保守を担当。その後、研究開発部門にて新技術の調査や企画等に従事。

転職後

業種
化学メーカー
職種
社内SE
業務内容
社内システム(業務システム系)の企画、開発、保守運営に従事。

自分が働くのは、家族のため。だったら、家族のために転職してもいいと思った。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

日亜化学工業株式会社は、LED製品や電池材料などを製造している化学メーカーです。私は徳島県阿南市にある本社で、営業活動や製造現場で使用される社内システムの企画、開発、保守運営に携わっています。

現在は、お客様と取り交わす納入仕様書の作成・管理に関する業務システムを担当しています。

入社前のご経歴を教えてください。

出身は千葉県です。東京の大学を卒業後、大手IT企業に就職して都内の本社で約5年間、パッケージソフトのフレームワーク開発を経験しました。

その後、建設業向けのIT企業で約5年間、システムの要件定義から運用保守まで一貫して担当していました。

転職のきっかけは?

きっかけは、妻の夢を後押しするためでした。妻は徳島出身で、学生時代に東京で出会いました。妻はピアノ講師の職についており「いつか自分の家でピアノ教室を開きたい」という夢を持っていました。結婚後は私も東京でその夢を実現させてあげたいと考えていたんです。

とはいえ、東京でピアノ教室を開けるような家を探すとなると相応の予算が必要になります。しかも東京は競争も激しく、生徒が十分に集まるかどうかもわかりません。

そんなことを悩んでいると、妻の実家でピアノ教室を開いている義母が「だったら徳島でやってみない?」と声をかけてくれたんです。生徒も引き継げるので、妻もこの提案をすごく喜び、夫婦で徳島への移住を決意しました。

義母からの話は年末年始で帰省していたときに突然出た話だったので、最初に聞いたときはびっくりしました(笑)。私自身はそのとき勤めていた会社に不満もなく、楽しくやれていましたし、そこを離れることには残念な気持ちもありました。

でも、もし徳島にいい仕事があるのなら、前向きに考えたいと思ったんです。ピアノを弾く妻が好きでしたし、妻の夢を大事にしてあげたかったので。自分が働くのは、家族のためなんです。だったら、お互いの幸せを考えて転職を考えるのもいいと思ったんですね。

転職活動はどのように進めましたか?

とりあえず、2~3社の人材紹介会社に登録して、情報収集を始めました。すると、リージョナルキャリア徳島のコンサルタントから「こんな会社がありますよ」という提案を頂きました。

いろんな会社の名前があって、驚きましたね。というのも、その前に相談した他のエージェントからは「徳島にはIT企業が少ないので、あなたの経歴を活かすのは難しい。東京だったら紹介できるんですが…」と言われていたのです。いきなりそう言われて気落ちしていた際に、ご提案頂いたのでとても嬉しかったです。

さらに、その中に徳島を代表する世界的化学メーカー、日亜化学工業があったので非常に驚きました。

今の会社に決めたポイントは?

まず、知名度のある会社だったので、安心感がありました。知らない土地で働くというだけで不安があったので、そこは大きかったですね。千葉にいる私の両親も当初は徳島での転職を心配していたのですが、日亜化学工業に決まったと報告すると安心したようで、快く送り出してくれました。

それに加え、東京での経歴が活かせること、具体的にいえば、経験のある開発言語が仕事で使えるという点もポイントが高かったです。以前の転職では、開発言語にミスマッチがあり苦労したので、今回はその点を入社前にしっかり確認しました。

山と海に恵まれ、ゴルフ場もすぐそこ。徳島に来て、休日が楽しくなった。

転職していかがですか?

最初は研修という形で、開発ルールやツールなどについて、約1か月間勉強させてもらいました。中途入社に研修があると思っていなかったので、とても丁寧な会社だと感じました。

実際の仕事が始まってからも、働きやすい環境だなと感謝しています。皆さん優しくて、わからないことがあれば気軽に質問できる雰囲気があるんです。

東京では全部で100人くらいの会社で働いていたのですが、今の会社は大企業。社員が多いぶん、それぞれの分野にスペシャリストがいるので、とても勉強になっています。

ただ、規模が大きい会社なので、もし自分が不具合を出したら、たくさんの人たちに迷惑をかけることになります。その責任は前職よりもいっそう感じるようになりました。社内ルールや承認フローが多いのも、見方を変えればそれだけ組織がしっかりしているということ。ミスが起きにくいというメリットもあると感じています。

生活面の変化はありましたか?

現在は、阿南市の3LDK賃貸マンションで暮らしています。東京では同じ間取りで月13万円でしたが、家賃もかなり安くなり、生活にゆとりができました。

また、家に帰るのも早くなりました。東京では21時~22時まで仕事をしていることが普通でしたが、今は遅い日でも20時には帰っています。ノー残業デーは17時半には会社を出ているので、自分の時間はかなり増えました。早く帰れた日は自宅で大好きなゴルフの素振りをやっています(笑)。

妻も計画通り、実家でピアノのレッスンを始めました。すでに生徒さんもいますし、楽しそうにやっています。仲間とコンサートを開いたり、東京にいた時よりイキイキとしていますね。

困っていることや課題はありますか?

日常の生活ではまったく不便さは感じません。洋服などの買い物をしようと思ったら、神戸や岡山に行く人が多いようですね。

唯一困ったことがあるとすれば、徳島弁でしょうか。関西弁に近いのですが、時々わからなくて、最初の半年は聞き返してしまうことが多かったですね(笑)。

暮らしてみてわかる、徳島の魅力は?

私が暮らしている阿南市には、海も山もあります。家から車で5分の場所に、ハイキングにちょうどいい高さの山がありますし、逆方向に車を走らせれば15分ほどで海に着きます。

海辺にはおしゃれなカフェもあって、休日は妻とよく出かけています。海が近いので、魚もおいしいですよ。東京とは、スーパーで売っている魚の鮮度が全然違う!と妻も驚いていました。

それから、徳島にはゴルフ場もたくさんあります。いちばん近いところだと、自宅から車で10分ほど。しかも名門と呼ばれているすばらしいコースで、ラウンド料も東京時代より安い。東京にいたときはゴルフ場に行くまでに時間も交通費もかかり、かなり大変だったので、たまにしか行ってなかったのですが、徳島に移住してからは本腰を入れてゴルフを楽しめるようになりました。

転職して良かったと思うことは?

家族として叶えたいと思っていたプランに向けて、着実に進んでいることですね。実は今、家も建てようとしているんです。

また、徳島に来てから妻がイキイキしているのも嬉しいです。コンサートで義母と一緒に演奏している姿を見たときは「徳島に来てよかったなぁ」と心から思いました。

私の仕事の面でも、今の会社は学べることが多く、自分のキャリアを磨ける環境だと感じています。今の会社は「仕事がやりやすくなるなら」と設備投資もどんどんやってくれますし、外部セミナーにも積極的に行かせてくれます。人材への投資が手厚いので、その点も転職して良かったと思います。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

「転職がゴールではなく、入社後に活躍できるかどうか」が、いちばん大事なんだと思います。転職者はこれまでの経験・スキルを期待されて入社することになるので、自分にできる仕事なのかどうか、それまでの経験が活かせる仕事かどうかを、しっかり見極めてから転職することをおすすめします。

私は以前の転職で苦労した経験もあり、今回はリージョナルキャリア徳島のコンサルタント、吉津さんから事前に詳しい業務内容を教えてもらえたので、とても助かりました。

またエントリーシートの書き方もアドバイスしてもらって感謝しています。エントリーシートはどうしても独りよがりな文面になりがち。わかりやすく、相手に伝わりやすいものにするためには、第三者に見てもらって、アドバイスしてもらう大切さを実感しました。

担当コンサルタントから

チーフコンサルタント 
吉津 雅之

富田さんと初めてお会いしたのは東京オフィスでの面談でした。奥さまの夢を叶えたいと話されていた表情がとても印象に残っています。

奥さまの地元である徳島へのIターン転職でしたので、千葉県出身である富田さんの不安は大きいものでした。そこで、地域密着で活動するコンサルタントとして、企業の風土や制度なども含めてしっかりとお伝えし、どのような環境であれば富田さんが入社後に活躍できるかを共に考えながら、ご支援させていただきました。

入社後は前職とのギャップも感じられたようですが、変化を前向きに捉えて活躍されているご様子。ご家族の夢に向かって歩まれていることも、非常に嬉しく思います。

仕事もプライベートも含めて、富田さんらしい徳島でのリージョナルライフをこれからも応援しています。

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