転職成功者インタビュー

株式会社環境防災
辻本博之さん(仮名・コンクリート検査技師) 37歳

地方転職の不安を乗り越え、徳島で手に入れた仕事と暮らしの豊かさ。

大阪の大学を卒業後、建設会社で河川地盤改良工事の現場監督を務め、その後12年間にわたりコンクリート検査技師としてキャリアを積んできた辻本さん。充実した日々を過ごしていたものの、徳島に住むパートナーとの結婚を機にIターン転職を決意した。

慣れ親しんだ故郷を離れることに不安を抱えつつも、自身の専門性を信じて転職活動に臨み、これまで培ってきた経験を活かせる場として選んだのは株式会社環境防災だった。

現在は多様な検査業務を通じてスキルの幅を広げている辻本さんに、大阪と徳島の働く環境の違いや現在の暮らしの様子を伺った。

※本記事の内容は、2025年12月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
1回
活動期間
エントリーから内定まで49日間

転職前

業種
建設コンサルタント
職種
コンクリート検査技師
業務内容
コンクリート試験業務、検査機器管理、チームマネジメント

転職後

業種
建設コンサルタント
職種
コンクリート検査技師
業務内容
コンクリート試験業務、構造物や建設材料の品質調査

パートナーとの未来のために徳島へ。長年培った専門性を携え、踏み出した新たな一歩。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

建設現場で使われる材料の品質を調べる業務に従事しており、メインで携わっているのはコンクリートの圧縮試験です。建物の柱や梁に使われるコンクリートが設計通りの強度を有しているかを確認する重要な検査です。

具体的には、現場と同じ配合・条件で作ったテストピースというコンクリートの塊を専用の機械で圧縮し、どれくらいの力まで耐えられるかを調べます。

依頼主は主に建設会社で、最終的にお客さまに立ち会っていただいて結果を報告することもあります。

他にも鉄筋の引張試験など、扱う材料はさまざま。まだ現場に出る機会は少ないですが、建物の安全を根幹から支える仕事にやりがいを感じています。

入社前のご経歴を教えてください。

生まれも育ちもずっと大阪で、大学の工学部を卒業した後、新卒で建設会社に入社し、現場監督として河川の地盤改良工事の測量などを担当していました。

その後、材料試験を手がける企業に転職し、12年間にわたってコンクリートの圧縮試験業務に携わりました。

1日あたり約50件もの検査をこなし、ISO対応や排水の水質チェックなど幅広い業務を担当する中で、正確性とスピードの両方を鍛えられました。途中からは主任を任され、チームのマネジメントも経験しました。

転職のきっかけは?

一番のきっかけは結婚です。2年前に結婚した妻が徳島で働いており、それが転職のきっかけとなりました。

結婚前の1年半、そして結婚してからも半年ほど遠距離の状態が続きましたが、このまま離れて暮らすのはやはり違うと話し合い、私がIターン転職を決意しました。

実は私の父は徳島出身。子どもの頃に何度か遊びに来ていたので、徳島という土地には縁がありました。それもあって移住をすんなり受け入れられました。

前の会社に大きな不満があったわけではなく、妻が大阪に来ることになっていたら、そのまま働き続けていたと思います。妻との将来を考えての決断でした。

転職活動はどのように進めましたか?

まずは求人サイトを見て、徳島で自分の経験を活かせる仕事を探しました。しかし、私が携わってきたコンクリート試験という仕事は、かなり専門的でニッチな分野です。

年齢のこともあり、正直、「この歳で、この経験で、本当に転職できるのだろうか」という不安の方が大きかったですね。それで、本格的に動き始めるタイミングで転職支援会社に相談しました。

何社も登録すると情報が多くて混乱しそうだったので、検索してよく見かけていたリージョナルキャリア徳島一本に絞りました。一人の担当コンサルタントとじっくり話した方が、自分の考えを整理できると思ったのです。

転職活動は本当に久しぶりで不安だったのですが、事前に面接の練習をしてくれたり、応募企業の情報を詳しく教えてもらえたりしたことで、安心して選考に臨めました。

今の会社に決めたポイントは?

担当コンサルタントから「辻本さんにぴったりな求人がありましたよ」と紹介されたのが、今の会社でした。まさに私の経験が直接活かせる仕事であり、前職と同じくコンクリートの品質試験に携われる点に魅力を感じました。

もう一つの決め手は労働条件です。会社のパンフレットや担当コンサルタントの説明から、休暇制度や福利厚生が充実していると分かりました。

これから徳島で新しい生活を始めるにあたり、仕事とプライベートを両立できる環境はとても理想的でした。

自分の専門性を活かしながら、安心して長く働ける。その二つが揃っていたことが、入社を決めた一番の理由です。

戸惑いの中に確かな成長を実感。仕事と暮らし、双方で築く充実した日々。

転職していかがですか?

率直に、転職して良かったです。徳島は大阪ほど人が多くなく、すごく暮らしやすいですね。もともと人混みが得意な方ではないので、私には合っていると感じています。

かといって不自由なわけではなく、スーパーなど生活に必要なものは一通り揃っていますし、とても快適です。

唯一、少し不便に感じるのは電車の本数が少ないことくらいでしょうか。ただ、普段は原付で通勤しているので、そこまで気になりません。穏やかな環境で落ち着いた日々を過ごせています。

転職して良かったと思うことは?

一番は、仕事の面で新しい知識や技術に触れられることです。前職では、同じ種類の圧縮試験を繰り返すことが多かったのですが、今の会社では扱う試験の種類が3~4倍に増えました。

正直、覚えるのは大変です。ただ、今まで机上の知識だった試験を実際に自分の手で経験できており、「ああ、こういうことだったのか」と、理論と実践が繋がる瞬間があって、それがすごく面白いですね。

あとは、働き方が大きく変わりました。前職はたまに休日出勤もあったのですが、今は完全に土日が休みです。金曜の夜に「これで今週も終わりだ!」と思える解放感は本当に大きいですね。

通勤も楽になりました。大阪にいた頃は通勤に1時間ほどかかっていましたが、今はずっと短くなり、朝もゆっくり家を出られます。

困っていることや課題はありますか?

やはり、覚えることが多いという点が一番の課題です。試験の種類が多い分、手順や扱う機械もそれぞれ異なりますし、一つひとつ正確に覚えていかないといけません。12年勤めた前職のやり方に慣れてしまったため、どうしてもその癖が抜けなくて、最初の頃は戸惑いました。

例えば、報告書に記入する単位の書き方や書式の細かな違いなど、無意識に前のやり方で書いてしまって、後で気づくことがあります。そういった小さなミスをなくしていくことが今の目標です。

ただ、周りの先輩方が本当に親切で分からないことは丁寧に教えてくれて、しっかりフォローもしてくれるので、やり方が変わったことを前向きに捉えられています。困っているというよりは、新しい環境に順応している最中という感じですね。

生活面の変化はありますか?

仕事以上に、生活面での変化の方が大きかったかもしれません。大阪にいた頃はずっと実家暮らしだったので、37歳にして初めて実家と離れての暮らしが始まりました。

ご飯を作ったり、掃除をしたり、当たり前の家事を一から覚えるところからのスタートでした。恥ずかしながら、ご飯の炊き方も知らなかったので(笑)。

プライベートでは、趣味の釣りにまだ行けていないのが少し寂しいですね。妻に「釣竿は場所をとるから」と言われ、大阪の実家に置いたままです。徳島は絶好の釣りスポットがたくさんあるのに、もどかしいです(笑)。

その代わり、最近は妻と徳島ラーメンのお店を巡るのが新しい楽しみになっています。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

かつての私のように、地方への転職で不安を感じている方がいたら、一人で抱え込まないでほしいと思います。

求人情報だけを眺めていても、分からないことは多いものです。「この会社、実際はどうなんだろう」とか、「自分の経験は本当に通用するのか」とか。そんなときは転職のプロに相談するのが一番の近道です。

私自身、リージョナルキャリア徳島に相談したことで、自分に合った会社を的確に紹介してもらえ、何より精神的にすごく楽になりました。自分一人では見つけられなかった企業との出会いは、専門家を頼ったからこそ得られたと感じています。

悩んでいるなら、まずは誰かに話してみる。それが新しい一歩を踏み出すきっかけになるはずです。

担当コンサルタントから

コンサルタント 
德永 文平

結婚を機に徳島県へのIターンを検討されていた辻本さん。初めてお話しした際には、コンクリート検査という専門性の高い経験を徳島の地で活かせるのか、転職活動に不安を感じられていました。

しかし、経験者の採用に苦戦していた環境防災社が求める人物像と辻本さんのご経験が一致し、無事にご縁を結べました。

業務内容が似ているからこそ、前職との細かな違いに戸惑うこともあるとのことですが、社内コミュニケーションを重ねることで順応できると確信しています。

徳島での生活にまだ慣れない点もあるかもしれませんが、辻本さんの今後の活躍を楽しみにしております。

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