株式会社電脳交通
橋本康行さん(仮名・カスタマーサクセス) 32歳
徳島で「面白い!」仕事を。急成長テックベンチャーで得た成長機会と大きなやりがい。
徳島県出身の橋本さんは高校卒業後にレコーディングエンジニアの道へ進み、東京の有名スタジオで技術を磨いてきた。
徳島にUターンしてからはフリーランスとして音楽活動を続ける傍ら、音楽以外の分野にもキャリアを広げようと地元の商社に入社。その後は飲食店向け広告メディアの営業職に転職し、実績を重ねてきた。
しかし、コロナ禍で事業の将来性に不安を感じたことや、パートナーの出産を機に地元で腰を据えて働きたいという想いが強まったこともあり、退職を決意。そして、リージョナルキャリア徳島の支援を受けて入社したのが、地域交通の課題解決に取り組む株式会社電脳交通だった。
現在はチームリーダーとして、全国のタクシー会社を対象に配車システム導入を担当している橋本さんに、転職の経緯や現在の仕事、徳島での暮らしについて伺った。
※本記事の内容は、2025年9月取材時点の情報に基づき構成しています。
- 過去の
転職回数 - 4回
- 活動期間
- エントリーから内定まで49日間
転職前
- 業種
- 総合情報サービス
- 職種
- 企画営業
- 業務内容
- 課題のヒアリング、情報誌およびWebサイトを活用した集客提案
転職後
- 業種
- ITサービス
- 職種
- カスタマーサクセス
- 業務内容
- システムの設定確認、周辺機材の準備および利用方法のトレーニング
スケールの大きな事業に携わりたいという想いを胸に徳島へのUターン転職を決意。
現在のお仕事はどんな内容ですか?
現在は営業チーム内の導入支援セクションでリーダーを務めています。ご契約いただいたタクシー事業者さまに対し、当社のクラウド型タクシー配車システムの導入を支援する部署で、システムの設定確認から周辺機器の準備、現場のドライバーや配車オペレーター向けの操作トレーニングまで一貫して担当しています。
お客さまそれぞれのニーズや運用ルールに応じてシステムをカスタマイズし、運用開始まで伴走することが私たちの役割です。
入社前のご経歴を教えてください。
徳島の高校を卒業後は音楽の道を志して上京し、東京のスタジオでレコーディングエンジニアのアシスタントとして勤務しました。しかし、労働環境や待遇面に課題を感じ、2年弱で退職。徳島へUターンし、フリーランスとして活動していました。
しばらくして、新たなスキルを身につけようと地元の商社に入社し、Adobe Illustratorなどのデザインツールを一から学び、チラシや店内POPの企画・制作業務を担当しました。
また、個人で提供していた結婚式二次会の幹事代行サービスでは、月間150万円規模の売上につなげたこともあります。
その後は、大手総合情報サービス企業に転職。徳島エリアで飲食店向け広告メディアの企画営業を担当し、入社1年目には月間MVPを受賞しました。
契約社員から正社員に登用された後は岡山拠点へ異動して複数サービスの営業に従事し、データ分析や提案資料の標準化にも積極的に取り組んできました。
転職のきっかけは?
大きく二つあります。一つ目はプライベートな理由で、同じく徳島県出身の妻との結婚や第一子の誕生を機に、地元で腰を据えて働きたいと考えるようになったことです。
二つ目は仕事面で、前職で携わっていた事業の将来性に不安を感じたことです。お客さまに十分な価値を提供できないというもどかしさが募り、転職を決意しました。
転職活動はどのように進めましたか?
地元に根差しながらスケールの大きな事業に携わりたいと考え、「徳島発で全国や世界に挑戦している企業」という軸で求人を探しました。しかし、思った以上に求人が少なく、「面白い!」と思える企業にはなかなか出会えませんでした。
そんな時に、面談したリージョナルキャリア徳島のコンサルタントは、私の話に真摯に耳を傾けて客観的な視点から「橋本さんにはここが合う、ここは合わない」と、志向に合った企業をいくつか提案してくださいました。
そうしたやり取りを通じて視野が広がり、電脳交通とのご縁を得られたので、本当に感謝しています。
今の会社に決めたポイントは?
やはり「徳島発で全国や世界に挑戦している企業に勤めたい」という、自分の軸に完全にマッチしていたことです。
地元に軸足を置きながら社会課題の解決に取り組む電脳交通のビジョンに強く共感し、数年後の上場を目指すという急成長ベンチャーならではのスピード感にも惹かれましたね。
また、入社前に社員インタビューの記事をじっくり読み込み、どのような人たちと働くことになるのか、具体的にイメージできたことも大きかったです。
働くうえで「誰と働くか」は非常に重要ですが、魅力的なメンバーが多いと分かって不安が解消されたことも入社を決意する後押しとなりました。
地元・徳島での家族との穏やかな新生活。日々成長を続ける環境で味わう仕事の醍醐味。
転職していかがですか?
本当に転職して良かったと感じています。徳島にこれほど面白い会社があるとは思いませんでした。地方企業とは思えないスピード感で成長を遂げており、「徳島が本社なの!?」と県外の方に驚かれることもしばしばです。
「徳島を背負っていく」という気概に溢れた会社なので、徳島出身の私にとって地元を盛り上げている実感が持てますし、ビジョンや社風の面でも自分にフィットしていると日々感じています。
徳島から全国、そして世界に挑戦する。その当事者でいられることに、大きな手ごたえを感じています。
転職して良かったと思うことは?
自分の頑張りがダイレクトに評価や待遇に反映される点です。ベンチャーらしく、成果に応じてスピーディーに役割や報酬が上がり、給与も着実にアップしています。
これほど分かりやすく手ごたえを得られる環境で働けていることは、転職して本当に良かったと感じるポイントですね。
また、新規事業に近い領域を任されていることも大きなやりがいとなっています。
導入支援セクションは「受注した案件を売上につなげる」重要なポジションであり、自分の働きが会社の成長に直結する点に、非常に面白さを感じています。
困っていることや課題はありますか?
急成長中のベンチャー企業であるがゆえに、組織や仕組みが整う前に次々と仕事が生まれている点は日々の課題となっています。
私が所属する導入支援セクションもまだ発展途上にあり、業務フローの改善や人材育成に取り組みながら試行錯誤の中でチーム運営を行っています。
マニュアルが整備されていない分、自分たちで創意工夫して進めていく必要がありますが、その過程自体を楽しめていますし、大きなプレッシャーを感じたことはありません。
覚えることが多くて大変ではありますが、それ以上に成長の機会だと前向きに捉えています。
また、リーダーとしての役割については、まさに今、壁にぶつかっているところです。プレイヤーだった頃は自ら積極的にボールを取りに行く姿勢が私の強みでした。
しかし、チームリーダーの役割はメンバーに仕事を任せて成果を出してもらうことであり、求められるスタイルがこれまでと真逆です。
今でもつい自分で動こうとしてしまい、必死にプレースタイルを切り替えている最中ですが、この経験は必ず将来のキャリアにとって大きなプラスになると信じて日々全力で取り組んでいます。
生活面の変化はありましたか?
働きやすさが劇的に向上しました。当社には「名ばかり」ではない、本物のフレックスタイム制が文化として根付いており、子どもの送り迎えなどで時間に追われるようなストレスを感じることがありません。
プライベートでは趣味の釣りをいつでも楽しめますし、週末は家族との時間を満喫しています。夫婦ともに徳島出身のため、子育てにおいても慣れ親しんだ環境にいられる安心感は大きいですね。
仕事のやりがいと家族との穏やかな時間。その両方が手に入ったことが、Uターン転職をして一番良かった点かもしれません。
転職を考えている人にアドバイスをお願いします。
「これだけは譲れない」という軸を明確に持つことが大切だと思います。私の場合は心から面白いと思える会社かどうかが最重要でしたので、そのほかの条件は多少妥協してでも興味の持てる企業を選びました。
もちろんすべての条件が希望通り叶う転職は難しいと思いますが、譲れないことを明確にして活動することで、納得できる転職先に出会える可能性は高まるはずです。